「助成金申請に必要な書類一覧【飲食店版】」AILLコンサルティング 助成金#005

「申請に興味はあるんだけど、何を用意すればいいかわからなくて……」

これ、めちゃくちゃよく聞かれます。正直、私も最初はそうでした。

助成金申請が難しく感じる理由のひとつが、書類の多さです。でも実際は「もともと手元にある書類」と「新しく作る書類」に分けて考えると、意外とシンプルです。今回は賃金改定コース・正社員化コースそれぞれの必要書類を、ほっともっとオーナー目線でまとめます。


書類は「共通」と「コース別」に分けて考える

キャリアアップ助成金の申請書類チェックリストのイメージ

キャリアアップ助成金の書類は、どのコースでも共通で必要なものと、コースごとに異なるものがあります。まず全体像を整理しておきましょう。

書類の種類 内容
① 共通書類 どのコースでも必ず必要。会社・雇用の基本情報を証明するもの
② コース別書類 賃金改定コース・正社員化コースそれぞれで追加で必要なもの

「全部一気に揃えよう」と思うと気が重くなります。まず共通書類から手をつけて、コース別は後から追加するという順番が一番ラクです。


【共通】どのコースでも必要な書類

以下は賃金改定・正社員化どちらのコースでも必要になる共通書類です。

# 書類名 ポイント
1 労働保険番号がわかるもの 雇用保険の適用事業所であることの証明
2 賃金台帳 対象スタッフの給与支払い実績を証明する帳簿
3 出勤簿(タイムカード等) 対象スタッフの勤務実績を示すもの
4 雇用保険被保険者資格取得等通知書 対象スタッフが雇用保険に加入していることを証明
5 就業規則・賃金規程 労働基準監督署への届出済みのもの(10名未満の場合も整備が必要)
6 雇用契約書または労働条件通知書 対象スタッフとの雇用条件を示すもの

「賃金台帳とタイムカード、ちゃんと保存してる?」——ここで焦るオーナーも多いです。給与明細を紙で渡しているだけで台帳を作っていない、というケースが飲食店では特に多いので要注意です。今からでも整備を始めることをおすすめします。また、時給アップ3ヶ月前の賃金台帳とタイムカードの提出も必要です。過去分が遡れるよう、日頃から保管しておきましょう。


【賃金改定コース】追加で必要な書類

賃金改定コースの申請書類イメージ

賃金改定コースでは、共通書類に加えて以下が必要です。

# 書類名 ポイント
1 キャリアアップ計画書(事前提出) 賃金改定の前にWEB申請か労基署またはハローワークへ提出が必須。これがないと申請できない
2 賃金改定前後の賃金規程 改定前と改定後、両方の版が必要
3 改定前後の賃金台帳・給与明細 引き上げ率を証明するため、改定前後の支払い実績が必要
4 職務評価の実施記録(初回申請のみ) 各スタッフの職務内容を評価した記録。加算20万円の対象
5 昇給規定(初回申請のみ) 昇給の基準を定めた規程。就業規則または賃金規程に盛み込む形でOK

一番重要なのが「キャリアアップ計画書の事前提出」です。これを忘れて時給を上げてしまったら、もう申請できません。「来月時給を上げよう」と思ったその日に、まず計画書の準備——この順番だけ徹底してください。

職務評価の実施記録は、初めて聞いた方も多いと思います。「各スタッフが何をどのレベルでできるか」を書面化したものですが、難しく考えすぎる必要はありません。フォーマットに沿って記入するもので、初回さえ乗り越えれば2回目以降は不要です。


【正社員化コース】追加で必要な書類

正社員化コースの申請書類イメージ

正社員化コースでは、共通書類に加えて以下が必要です。

# 書類名 ポイント
1 キャリアアップ計画書(事前提出) 正社員化の前にWEB申請か労基署またはハローワークへ提出が必須。賃金改定コースと同様、事後は不可
2 転換前の雇用契約書(有期雇用であることの証明) パート・アルバイトとして雇用していたことを示す書類
3 転換後の雇用契約書(正社員雇用の証明) 正社員として新たに締結した雇用契約書
4 正社員転換後6ヶ月分の賃金台帳 転換後に正社員として賃金を支払っていた実績を証明
5 正社員転換規定が明記された就業規則 「有期雇用から正社員に転換できる条件」が記載されていること。最重要!
6 社会保険の資格取得確認書類 正社員化後に社会保険(健康保険・厚生年金)に加入したことを示す書類

正社員化コースで特に見落としやすいのが「転換規定入りの就業規則」です。就業規則があっても、転換規定が書かれていないケースが多い。私自身も申請後に確認が入って焦りました(笑)。

今すぐ就業規則を開いて「パートから正社員になれる条件」が書かれているか確認してください。なければ、追記して労働基準監督署へ届出が必要です。

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書類準備のコツ:3つだけ覚えておいてほしいこと

助成金申請書類の準備をするほっともっとオーナーのイメージ

書類の量に圧倒されがちですが、現場経験から言えることは3つです。

① 「計画書の提出」だけは絶対に先

何度も言いますが、事後申請はできません。時給改定も正社員化も、実行する前に計画書をハローワークへ提出する——これだけは絶対に順番を守ってください。一番よく聞く失敗がここです。

② 賃金台帳・出勤簿は日頃から整理しておく

申請時に「過去分の賃金台帳が手元にない」となると大変です。Excelでもシフト管理ソフトでもいいので、毎月の給与・出勤実績を記録しておく習慣をつけておきましょう。AILLコンサルティングでは給与計算代行サービスも行っていますので、「記録の管理ごと任せたい」という方はぜひご相談ください。

③ 就業規則は「届出済み」でないといけない

就業規則を作っても、労働基準監督署への届出が済んでいなければ証拠にならない場合があります。従業員が10名以上いる場合は届出が義務ですが、10名未満でも届出しておくと申請がスムーズです。


📋 「何から手をつければいい?」に答えます

書類の準備、どこまで揃っているか不安な方はご相談ください。AILLコンサルティングでは無料診断・無料相談を受け付けています。「書類が揃っているか確認してほしい」だけでも大丈夫です。

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まとめ

  • 書類は「共通書類」と「コース別書類」に分けて準備すると整理しやすい
  • 共通で必要なのは賃金台帳・出勤簿・就業規則・雇用保険関係書類など
  • 賃金改定コースは計画書の事前提出+改定前後の賃金台帳が特に重要
  • 正社員化コースは就業規則への転換規定の記載が最重要。まず確認を
  • どちらも「計画書は先」の原則を絶対に守ること
  • 賃金台帳・出勤簿は日常的に整備しておくと申請時にラク

次回は「ほっともっとで使える助成金Q&A10選」です。よくある疑問をまとめて回答します。お楽しみに!