「今月は求人、どの媒体に出そうか」
求人広告を出すたびに、こんなことを考えていませんか。私も長い間、なんとなく毎月同じ媒体に、同じような金額を出し続けていました。
でも実際には、求人広告は「出せば出すほど応募が増える」というものではありません。「どの媒体に」「いつ」出すかで、応募の集まり方はかなり変わってきます。
今回は、求人媒体ごとの得意な応募者層の違いと、月による応募量の差を踏まえた予算配分の考え方についてお話しします。
求人媒体には、それぞれ「得意な層」がある

求人媒体は数多くありますが、どの媒体も学生・主婦(主夫)・フリーター・シニアに同じように届くわけではありません。媒体ごとに、応募が集まりやすい層とそうでない層があります。
代表的な求人媒体を例に、一般的に言われている応募者層ごとの傾向を一覧にしてみました(掲載料金は媒体・時期・契約条件によって変動が大きいため、ここでは省略しています)。
| 媒体(例) | 学生 | 主婦・主夫 | フリーター | シニア |
|---|---|---|---|---|
| 検索エンジン型求人サイト(Indeed等) | ◎ | ◯ | ◎ | △ |
| 学生バイト系媒体(マイナビバイト等) | ◎ | △ | ◯ | × |
| 総合バイト系媒体(バイトル等) | ◎ | ◯ | ◎ | △ |
| 主婦向け特化型媒体(しゅふJOB等) | × | ◎ | △ | ◯ |
| 短時間勤務向け媒体(シフトワークス等) | ◯ | ◎ | ◯ | ◯ |
シニア層をしっかり採用したい場合は、上記に加えてシニア専門の求人サイトや地域のシルバー人材センターを組み合わせると、到達度がぐっと上がります。
応募が来ないとき、つい「時給が低いのかな」と考えがちですが、実は「その媒体が、募集したい層に合っていない」だけということも少なくありません。主婦(主夫)層を採用したいのに学生向けに強い媒体だけに出していれば、当然応募は集まりにくくなります。募集したい層に合わせて媒体を選ぶ、あるいは複数を組み合わせることが、応募率を上げる近道です。
埋めたいシフトによって使い分けるのも一つの方法です。例えば、深夜・早朝のシフトを埋めたいならフリーター層に強い媒体、平日昼の短時間シフトなら主婦(主夫)層に強い媒体、というふうにポジションと時間帯に応じて媒体を選ぶと、応募の質も上がりやすくなります。
実は「求人が多い月」と「少ない月」がある

求人媒体を眺めていると、他の企業の求人掲載数が月によって大きく変わっていることに気づきます。求人が多く出る月は、それだけ求職者の目に触れる競合も増えるということです。
掲載状況を見てきた実感でいうと、大まかに次のような傾向があります。
| 時期区分 | 該当月 | 傾向 |
|---|---|---|
| 求人が多い時期 | 4月・5月・6月・9月・10月 | 新生活・新学期・扶養調整明けなどで求職者の動きが活発 |
| 求人がやや多い時期 | 2月・3月 | 新年度に向けた準備期間 |
| 求人が少ない時期 | 1月・7月・8月・11月・12月 | 求職者の動きが落ち着く時期 |
求人が多い時期は、求職者自身も「働き先を探そう」という意欲が高まっているタイミングでもあります。つまり、出稿するなら求人が多い時期のほうが、求職者の目に触れる母数自体が増えている可能性が高いということです。逆に、求人が少ない時期に広告費をかけても、そもそも求職者の動きが鈍いため、費用対効果が下がりやすくなります。
年間36万円を、どう配分するか考えてみた

「求人が少ない月は出稿せず、多い月にまとめて投資する」という考え方で、年間の求人広告費を仮に36万円として配分してみました。
| 月 | 求人動向 | 配分額 |
|---|---|---|
| 1月 | 少ない | 0円 |
| 2月 | やや多い | 30,000円 |
| 3月 | やや多い | 30,000円 |
| 4月 | 多い | 60,000円 |
| 5月 | 多い | 60,000円 |
| 6月 | 多い | 60,000円 |
| 7月 | 少ない | 0円 |
| 8月 | 少ない | 0円 |
| 9月 | 多い | 60,000円 |
| 10月 | 多い | 60,000円 |
| 11月 | 少ない | 0円 |
| 12月 | 少ない | 0円 |
| 合計 | 360,000円 |
求人が少ない5ヶ月(1月・7月・8月・11月・12月)は思い切って出稿を止め、その分を求人が多い5ヶ月(4月・5月・6月・9月・10月)に手厚く配分。やや多い2月・3月にはその中間で投資する、という考え方です。
もちろんこれは一つの考え方であり、店舗の状況や採用したい層によって最適な配分は変わってきます。ただ、「毎月同じ金額を出し続ける」よりも「求人が集まりやすい時期にまとめて投資する」ほうが、限られた予算を効率よく使えるはずです。
なお、出稿を止める月でも、費用のかからない自社HPへの掲載だけは残しておくと安心です。有料媒体を止めていても、たまたま自社HPを見つけて応募してくれる方を取りこぼさずに済みます。
📋 求人媒体の選び方や年間予算の組み方、一緒に考えませんか?
AILLコンサルティングでは、ほっともっとオーナー向けに求人媒体の選定・年間の求人広告費の配分に関するご相談を承っています。今の出稿状況を整理するだけでも、無駄な広告費が見えてくることがあります。
まとめ
- 求人媒体には得意な応募者層があり、募集したい層に合わせて媒体を選ぶ必要がある
- 求人が多い月(4月・5月・6月・9月・10月)、やや多い月(2月・3月)、少ない月(1月・7月・8月・11月・12月)がある
- 求人が少ない月は出稿を控え、多い月に予算を厚く配分する方が効率的
- 年間36万円なら、多い月60,000円×5ヶ月+やや多い月30,000円×2ヶ月という配分例が考えられる
- 媒体選びと出稿時期の見極めが、応募率を左右する