「助成金って存在は知ってるけど、私のお店は対象なの?」
これ、めちゃくちゃよく聞かれます。
前回の記事で、私がほっともっとオーナーとして実際に助成金を申請した話を書きました。「自分も気になってきた」という方のために、今回は助成金の基本的な仕組みからわかりやすく解説します。
難しい話は抜きで、「結局自分のお店は対象なのか」にしぼって書いていきます。
そもそも「助成金」って何?

まずここから始めましょう。
助成金とは、国や都道府県が一定の条件を満たした会社やお店に対してお金を給付する制度のことです。融資(借金)とは違って、返済不要なのが最大の特徴です。
種類はたくさんありますが、飲食店オーナーが一番使いやすいのが「雇用関係の助成金」です。雇用保険を財源としていて、厚生労働省が管轄しています。
「雇用保険って、従業員の給与から引いてるやつですよね?」そうです。その雇用保険料が財源になっているので、従業員を雇っているお店は申請する権利があるとも言えます。雇用保険料だけ払い続けているのは、もったいないですよね。
飲食店が使いやすい「キャリアアップ助成金」とは?

雇用関係の助成金の中でも、特にほっともっとオーナーに使いやすいのが「キャリアアップ助成金」です。
一言で言うと、「パートやアルバイトの待遇を良くしたら、国がお金をくれる制度」です。
ほっともっとのお店って、スタッフのほとんどがパートやアルバイトじゃないですか。まさにこの助成金の対象になりやすい環境なんです。なのに知らずに損しているオーナーが多い。私もそのひとりでしたが(笑)
キャリアアップ助成金にはいくつかコースがあって、ほっともっとで特に使いやすいのは以下の2つです。
- 賃金改定コース:時給を上げたらお金がもらえる
- 正社員化コース:パートを正社員にしたらお金がもらえる
順番に見ていきましょう。
賃金改定コース:「時給を上げた」だけで対象になる

これはシンプルです。雇用保険に加入しているパートやアルバイトの時給を一定以上引き上げて、それを賃金規程に明記すると申請できます。
「あれ、うちは毎年最低賃金が上がるたびに時給上げてるけど……」
そうなんです。最低賃金に合わせて時給を上げていた場合も対象になる可能性があります。毎年やっていることが、実は申請できる行為だったりするんです。
| 支給項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 賃金引き上げ分 | 対象者数・引き上げ率による | 毎回申請可能 |
| 職務評価の実施 | 20万円 | 初回のみ |
| 昇給規定の整備 | 20万円 | 初回のみ |
職務評価と昇給規定の加算は初回申請のみです。つまり最初は40万円多くもらえるチャンス!私のお店では、賃金引き上げ分と合わせて合計60万円の受給見込みになりました。
一番大事なのが「事前に計画書を出す」こと。時給を上げてから「あ、申請しよう」では遅いんです。ここを知らずに損しているオーナーが本当に多い。私もそうでした(笑)
正社員化コース:従業員を「正社員」にすると80万円

こちらも仕組みはシンプルで、パートやアルバイトとして働いていたスタッフを正社員に転換すると、1人あたり約80万円が支給されます。
「クルーリーダーを店長にしようと思うんだけど」という方、ちょっと待ってください。
申請するには「就業規則に正社員転換の条件が明記されていること」が必要です。実は私のお店も、計画書を提出した時点では就業規則に明記できていませんでした。すると申請後に調査員から確認の連絡が来て、「就業規則に正社員化についての記載はありますか?」と聞かれたんです。慌てて就業規則を変更して労働基準監督署に提出したら、無事に大丈夫でした。気づいたらすぐ動く、これが本当に大事です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受給額の目安 | 転換1人あたり約80万円 |
| 主な条件 | 就業規則への転換規定の明記・6ヶ月以上の雇用実績・計画書の事前提出 |
| 注意点 | 就業規則に転換規定がないと申請できない(まずここを整備) |
「将来的に従業員を正社員にしたい」と思っているオーナーは、今すぐ就業規則を確認してください。そこだけでも先にやっておくと、チャンスを逃しません。
🎁 特典:就業規則テンプレートをプレゼント
実は私自身、今回の申請を機に就業規則を一から作り直しました。正社員化の転換規定もしっかり盛り込んだほっともっと向けの内容になっています。AILLコンサルティングで申請サポートをご依頼いただいた方には、この就業規則テンプレートを無料でプレゼントします。「就業規則って何から手をつければいいの?」という方はぜひご相談ください。
結局、自分のお店は対象?チェックリスト

難しい説明より、まず自分のお店が当てはまるか確認してみましょう。
賃金改定コースの対象チェック
- ☑ 雇用保険に加入しているパート・アルバイトがいる
- ☑ 直近または今後、時給を上げる予定がある
- ☑ 就業規則・賃金規程がある(または整備できる)
正社員化コースの対象チェック
- ☑ パートやアルバイトを6ヶ月以上雇用している
- ☑ 正社員に登用したいクルーがいる(または将来的に考えている)
- ☑ 就業規則に正社員転換の規定がある(ここが最重要!)
いくつ当てはまりましたか?
ほっともっとのお店なら、賃金改定コースはほぼ全員当てはまるはずです。毎年最低賃金が上がってますし、雇用保険加入のクルーがいれば対象になります。あとは「計画書を事前に出すかどうか」だけの話なんです。
📋 自分のお店が対象かどうか、その場でわかります
AILLコンサルティングでは、ほっともっとオーナー向けに無料の助成金診断を行っています。店舗数とスタッフ数を入力するだけで、受給見込み額の概算がわかります。まずは気軽にどうぞ。
まとめ
- 助成金は返済不要。雇用保険を財源にした国の制度
- 飲食店に使いやすいのがキャリアアップ助成金
- 賃金改定コースは時給を上げるだけで対象になる可能性がある(初回は通常より40万円多く受給できる可能性あり)
- 正社員化コースは転換1人あたり約80万円。まず就業規則の整備が必要
- どちらも事前に計画書を提出することが必須。思い立ったら即行動
次回は「賃金改定コースでいくらもらえる?ほっともっと2店舗の場合」です。実際の数字でシミュレーションしてみます。お楽しみに!